日貫一日のこと
島根県にある山間の小さな町・日貫地区には、いわゆる観光地はありません。しかしふと立ち止まってみると、山々がもたらす豊かな自然が目の前に広がり、地元育ちの野菜が食卓に並び、神楽の太鼓の音が響く、この地で大切に紡がれてきた、飾らず美しい時間があふれていました。そんな「日貫の当たり前」を見つめ直し、「日貫一日プロジェクト」はスタートしました。日貫ならではの「宿泊・カフェ・食事・体験」を、旅人と、この町の人々と分かち合い、これからの日貫をより魅力的な町にしていくことを目指しています。
エリアマップ
AREA MAP
宿を出発し30分(ゆったりと1時間)程度ぐるっと散歩する範囲にはカフェやショップ、お寺と神社の境内や展望台など、ゆっくりとした時間をお過ごしいただけます。散歩道には桜並木や蛍が舞う川など、季節によって違う風景もあります。
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❶ 宝光寺(ほうこうじ)
一揖前の参道を登った先にあるお寺。参道を登りきり、お寺の境内で後ろを振り向くと日貫の町を見渡す景色が広がります。400年前から宝光寺が見ている、日貫を見守る優しい景色です。
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❷ 大原神社
宝光寺のすぐ隣に日貫の暮らしに根差した神社があります。木々に囲まれ普段は涼しい空気が漂う境内では、シーズンになると虫送りやお神輿の行事が行われ、拝殿のなかからは大元神楽のゆったりとした舞の音が響きます。
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❸ 日貫川(ひぬいがわ)
中国山地の上流、冷たい水が日貫の中央を流れます。初夏にはホタルが舞い、夏には鮎が泳ぐ日貫川は、川幅が小さく水深も浅いため夏には子どもの遊び場に変わります。スタッフから川におりる小さな階段をお伝えします。
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❹ 桜並木
日貫川沿いには、日貫の人々で育てられてきた桜並木があります。春はもちろん、夏には気持ちのいい木陰をつくり、園児の散歩道にもなっています。この場所の魅力を伝えるため日貫一日では春と秋、この場所で「ひぬいひととき」というイベントを開催しています。
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❺ HINUITO
世界を旅するご夫婦が買い付けされる雑貨屋。世界の民藝品とお土産話が楽しい空間です。
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❻ 梅田屋
期間限定でオープンされるお食事処・カフェ。オーガニックの紅茶をはじめとした優しい味わいと時間を楽しめます。
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❼ 金比羅山(こんぴらさん)の展望台
日貫の町は山に囲まれていて、宝光寺や一揖がある山の反対側、山の上にある隠れスポットです。山頂までおよそ5分、ゆっくりと登った先には日貫の町が広がります。展望台にある小学生が作った日貫のMAPは必見です。
プロジェクトについて
PROJECT
運営・管理
一般社団法人弥禮
2017年、様々な立場で日貫に関係する5人で設立。日貫内外からスタッフを迎え、宿・カフェ・ギャラリーの運営や、イベント「ひぬいひととき」を主催しています。日貫一日では日頃から、旅人や地域の方と会話をします。ただ暮らすだけでは見落としてしまいがちな「なぜか分からないけどすごく良い」日貫の場所や時間を見つめ直して、空間や食事、体験、イベントなど様々なコンテンツとして可視化し、この町の魅力をたくさんの方と共有していくことを目指しています。
設計・デザイン
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デイレクション
UMA / design farm
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安田邸設計
dot architects
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安田邸(歴史的建造物修理)
清水 徹
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MARIE設計
オフィスユアサ
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一揖設計
加藤 正基
- ロゴマーク
- 朝から夜まで、日貫で一日をゆっくり過ごしてもらいたいという想いを込め、「日貫一日」と名付けました。日と月をモチーフとし、一日を貫いたかたちのシンボルマークです。このマークを目印に、様々な所から、たくさん人が集まり、さらに時代をこえ、日貫という場所が広く遠くに伸びていくような、そんな場所を目指したいと考えています。
関わっていただいた方々
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安田邸 / 夕食レシピ
中東 篤志
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MARIE / 夕食レシピ
太田 夏来
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安田邸 / 器
森脇 靖
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安田邸 / 家具(ちゃぶ台)
吉行 良平 + 永田 幹
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安田邸 / 家具(キッチン)
アトリエカフエ
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安田邸 / 檜風呂
森重 健一
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安田邸 / 家具(寝台)
Design Office SUKIMONO
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安田邸 / ファブリック
fabricscape
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安田邸 / 金物
Atelier Tuareg
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安田邸 / 照明計画
NEW LIGHT POTTERY
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安田邸 / 造園
GREEN SPACE
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安田邸 / 香り
牧野 秀美
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MARIE / 建具・門扉
ビーライフバンクラ
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MARIE / ファブリック
堤 有希
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MARIE / 外構
白川建設
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施工
井野下建築
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写真
田ノ岡 宏明
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写真
太田 拓実
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写真
川瀬 一絵
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写真
衣笠 名津美
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Web
佐藤 裕吾
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執筆
井上 望